「イマドキ」を理解する
若手の育成に悩む現場が増えている
若手を育成していくためには、まず相手を理解することが欠かせないのはSEだけに限ったことではありませんが、エンジニア同士でもベテランと若手の間のコミュニケーションがうまくいかず、仕事に支障が出てしまうケースが少なくありません。生まれ育った時代が違えば、価値観などが異なってくるのは当然のことですが、それ自体はどの世代であっても必ず上の世代がいるものなので、そこを踏まえてコミュニケーションを取りつつお互いに理解し合いながら成長していくのが本来望ましい姿です。
イマドキのエンジニア
「ゆとり世代」と呼ばれている人達は、その世代の人間であるということだけで偏り見られてしまうという現状に置かれています。どんな世代で教育を受けて育つかを自分で選択することはできないので、一生懸命その時その時を生きてきた「ゆとり世代」を全てひとくくりにして扱うのは道理にかなったことではありませんが、かつてのやり方でエンジニアを育成するのが難しいと感じている管理職が多いことも事実です。ジェネレーションギャップというものはいつの時代にもあることですが、コミュニケーションをどのように取ればいいかがまずわからないと、相手を理解するということは到底先のことになってしまいます。
では、今の世代と昔の世代はどのような特徴があるのでしょうか。
時代を象徴する名前のついたそれぞれの「世代」
「団塊の世代」を筆頭に、その時代の特徴を象徴している名前が付けられた様々な「世代」があります。団塊の世代に続いて「新人類世代」「バブル時代」「氷河期時代」「ゆとり世代」など、世代を聞けばその人が生きてきた時代がわかるとてもわかりやすい言葉です。それぞれの世代によって受けてきた教育や世の中の状況も違うので、どの世代が正しいということを決定づけるものではありませんが、生きてきた時代の影響から世代ごとに価値観が異なるという傾向があることは確かです。
システム開発をしていれば、必ず何らかの問題にぶつかるのは今も昔も同じですが、まだ携帯電話もスマートフォンもメールもなかったような時代には、何か問題があればそれぞれ役割が違うエンジニア同士がその都度一緒によく話し合って解決策を考える必要があったため、自然とコミュニケーション能力が鍛えられて若手も育つ環境にありました。それから時代が流れていく中で世代ごとの価値観の違いはありましたが、コミュニケーションそのものは成立していたので若手育成に今ほど困るという現象は起きていませんでした。
しかし、「ゆとり世代」が登場してからは、世代が離れていけばいくほどお互いを理解することが難しくなり、若い世代をどのように育成したらいいかわからずに悩むベテランが増加しました。
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