やる気は強制されて生まれるものではない
やる気がない部下に悩む上司が増えている
部下の育成をする立場にあるSEの多くは、思うようにいかない現実に悩んでいます。悩みの原因となっていることの中でも目立っているのが、部下の仕事に対するやる気の問題です。人の心の中にあるものは、自然と行動や言動などに表れるものなので、やる気がないまま仕事に取り組んでいると当然それが結果に反映されてしまうことになります。では、そのような部下をやる気にさせるにはどうすればいいのでしょうか。
強制されてもやる気は出ない
やる気とは、その人の心の中にある気持ちから出てくるものなので、他の人からやる気を出せと強制されて行動するのは、本当にやる気が出た状態とは言えません。むしろ、それはやる気もないのに無理にやらされているだけのことなので、いい結果につながる動機にはならないでしょう。しかし、いつもやる気に満ちた状態で頑張り続けることを上司が部下に期待するのも現実的ではないので、部下の様子を普段からよく観察して、常にやる気がないのか、その時やる気がないように見えただけなのかをしっかりと見極める必要があります。では、それでもやはりやる気がないと判断できる部下にはどのように接することができるでしょうか。
指導にあたり心得ておきたいこと
部下のやる気がないと感じたら、そのことを相手に指摘する前に、上司としての自分について考えてみましょう。リーダーとして部下を指導している以上は、必ず自分のやり方や考え方が部下の行動に反映されているはずです。もし、普段からやる気を出すように言うだけで、その他の指導を怠っていたようであれば、まずは上司自身が行動を起こす必要があるでしょう。しかし、やる気の起きない人に向かってただやる気を出すよう指導しても状況はあまり変化しません。むしろ、本人が心からやろうと思えるように導くために、話す言葉にじっくりと耳を傾けてみましょう。そうすることで、やる気が出ない原因と次に目指すべき目標を発見することができるでしょう。日頃から部下ひとりひとりを理解するように努力し、仕事について一緒に考えていくことによって、部下は仕事における自分の役割をはっきりと理解するので、自然とやる気を出せるきっかけになるでしょう。
信頼される上司になるために
上司と部下の関係は上下関係にありますが、信頼される上司は、部下の考えを頭ごなしに否定することなく尊重の姿勢を示します。部下の考えや行動に問題があったとしても、まずは言い分に耳を傾けることによって相手を理解しようとします。その上で受けた指導は、一方的に話されることよりも心に響くので、結果として次のやる気へとつながるのです。今の時代は何かとメールで業務連絡や指導などを済ませてしまう傾向もありますが、お互いの心を通わせるためには顔を合わせて話をした方が効果的です。
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