最初の指導がすべての基準になる

最初の指導がすべての基準になる
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最初の指導が基準となる

若手SEを育成する際に心得ておきたいことは、最初に指導することがSEとしての基準となるということです。そのため、若手の育成を誰に任せるかということはとても重要なことで、人選は的確に行う必要があります。若手をいかに成長させるかは、リーダーの意識と手腕にかかっていると言っても過言ではありません。では、若手の育成ではどのような点を意識したらいいのでしょうか。

誰を指導役にするかが決め手になる

新人SEは経験値が全くない状態なので、当然ひとりではまだ何もできません。右も左もわからない状態から仕事を覚えていくためには、指導役としてベテランの先輩がつくことになりますが、この時指導役となる人の仕事に対する考え方や姿勢が、まずはそのままコピーされるということを念頭に置いて指導役を決定する必要があります。ベテランだから大丈夫だろうと単純に年功で決めてしまうのではなく、バランス感覚の良いSEに指導を行わせるように徹底することで、若手はSEとしての基礎をしっかりと固めることができます。仕事ができることと教えることが上手であることも別なので、そのあたりの適性もしっかりと見極めるのは大切なことです。
仕事のできるSEを指導役にすることで、そのSEの仕事のペースは落ちてしまうかもしれませんが、できるSEの質の高い仕事を目の当たりにしながら若手が育てば、後に彼らが立派な戦力となってくれるので、結局は全体のレベルの底上げにつながります。

若手にも仕事をどんどん任せる

せっかく基礎を整えた若手がいつまでも先輩のサポート程度の仕事を続けているのはもったいないことなので、リーダーはタイミングをよく見計らって若手にどんどん仕事を任せるようにしましょう。いい先輩から影響を受けた若手であれば、任された仕事にしっかりと取り組むことができるはずです。任された仕事をひとつひとつ成功させていくことで、SEとしての自信を持てるようになるので、何年も同じ仕事にずっと留めておかないように気を配ることは重要です。IT分野は新しい技術がどんどん出てくるので、吸収力のある若手にチャレンジさせるというのも良い方法です。
また、若いうちは何かと順応が早いので、1つの仕事をさせることにこだわらず、できるだけ幅広く仕事を経験させるようにすると、複数のプロジェクトを同時に進行させることも可能となり、SEとしての経験値を短期間で増やすことができます。SEとしての実務的な仕事や価値観など、最初に若手が身に付けるべきことはたくさんあるかもしれませんが、SEとして長く仕事を続けていくためにはベテランも若手も常に勉強が必要なので、毎日少しでも勉強をする時間を作るという習慣を最初に持てるかどうかが、その後の成長を左右するでしょう。

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