SEにコミュニケーション能力が必要な理由
会議も多いため
コーディングをはじめ、SEの仕事はパソコン作業の多さが特徴です。しかし、SEの仕事はそれだけに留まらず、効率的でより良い開発を行うために会議の機会も少なくありません。たとえば、開発工程で担当チームを分けることはSEの現場で多く見られ、これらの工程ごとの説明や引き継ぎの際などに会議を行うことが多いです。SEの現場で行われる会議とは、いわば開発の方針のすり合わせに当たります。担当の工程ごとにそれぞれが作業を進めて、期日までに終わらせれば良い、というわけではないのです。ほかに、チームでの進捗会議もよく聞かれる会議のひとつです。開発には納期があるので、進捗状況や懸念点の周知、今後の方針についてのすり合わせなどを細かく話し合う機会が多いでしょう。
クライアントの対応があるため
チーム内およびチーム間での会議のほかに、クライアントの対応もSEの大切な仕事です。クライアントの要件をヒアリングし、その内容に沿ったシステムの仕様などを細かく分かりやすく説明したり、クライアントからの質問に都度対応したりする機会もあります。クライアントはSEと同じレベルの知識を備えているとは限らず、ITに関してはまったく分からないというケースも珍しくありません。そのため、最初から「分かっている人」という前提で話を進めていくのは禁物です。
ITに関して知識のあるクライアントだとしても、都度分かりやすく、納得してもらえるように噛み砕いた説明をすることは大切です。また、SE側からの説明だけでなく、クライアントの真の意図や要望を汲み取る力も求められます。そして、ときに互いの妥協点を探りながら提案していく場面もあるでしょう。こうしたときにも、コミュニケーション能力が物を言います。
チームで作業を行うため
SEの仕事は、自分一人だけ、自分が属するチームだけで最初から最後まで開発が完結することはありません。すべての工程に携わるさまざまなチームメンバーと綿密に連携を取っていく必要があるのです。一人で作業を行うことは、SEの業務のなかのほんの一コマだといえます。前述したとおり、SEは一つの開発を完成させるまでに、いくつかに分類された工程をそれぞれのチームが担当します。そして、チームごとに分けられた仕事だけをく遂行していけばいいというわけではなく、チームでの連携力や情報共有、相談などさまざまなコミュニケーションが求められるのです。同じチーム内はもちろん、チーム外のメンバーもともに同じ開発を行う仲間です。
チームメンバーやクライアントなど、SEは常に周囲の人たちへ意識を向けて、積極的にコミュニケーションをとっていく姿勢が大切になります。
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